SPACを使ったグラブの上場について

東南アジアの配車サービス大手グラブ・ホールディングス(以下、「グラブ」)がSPAC(特別買収目的会社、Special Purpose Acquisition Company)を使って上場することになりました。正確に言えば上場しているSPACに買収される形で、グラブの株主は株式市場で保有株式を売却できるようになります。

このSPAC、日本ではあまり知られていません。SPC(Special Purpose Company)というとピンとくる方もいらっしゃると思いますが、そこに「Acquisition(買収)」が入ったと思えば理解も早いと思います。

詳細は割愛しますが、要は企業買収を目的としたSPCを先に株式市場に上場させ、2年以内に未上場企業を買収するというものです。未上場会社としては既に上場している企業(SPAC)に買収されるので、通常のIPOよりも短い時間で自社株式を公開できるというメリットがあります。

日本でも似たような手法があり、いわゆる「裏口上場」と呼ばれていました。時価総額の低い上場企業の株式を買い占め、その上場企業と利益の出ている未上場企業を合併させるというものです。今はTOBの規制や、このような場合の審査基準(合併等による実質的存続性喪失に係る上場廃止基準)も明確化され、このようなことがしにくくなっています。

今後日本でもSPACの上場が認められるのか、注視していく必要があるのではないかと思います。因みに2021年4月9日の朝日新聞の記事によると、東京証券取引所の山道社長は朝日新聞社等のインタビューに対し、「SPACの上場について真剣に検討するべきだと思っている」と回答したそうです。

当社アドバイス先の資金調達について(約2.5億円)

当社(代表社員:小井口尚希)の資金調達アドバイス先である、インクルTechで社会課題を解決する株式会社Lean on Me(リーンオンミー)が 、総額約2.5億円の資金調達を実施いたしました。以下は一部抜粋となります。詳細はリンクをご覧ください。

インクルTech(インクルテック)を提供する株式会社Lean on Me(リーンオンミー、本社:大阪府高槻市、代表取締役:志村駿介)は、障がい者支援のためのeラーニング「Special Learning(スペシャルラーニング)」のサービス強化を目的に、サムライインキュベートが運営する「Samurai Incubate Fund 6号投資事業有限責任組合」など6者を引受先とする第三者割当増資及び金融機関からの融資を合わせて、総額2億5,400万円の資金調達を実行いたしました。

緑の桜

当社から歩いて5分くらいのところに、播磨坂という桜並木があります。その桜の木の中で1本だけ、緑の桜が咲く木があります。

もう少しで散ってしまうので、気になる方はお早めに。

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VC/CVC、ベンチャー投資増加方針へ

2021年1月7日に日本ベンチャーキャピタル協会(JVCA)からプレスリリースされていますが、VC/CVCが投資金額を増加させる傾向であることがわかりました。

2020年は新型コロナウィルスの影響もあり、VC/CVCは投資を控える傾向にありました。しかし2020年後半から徐々にベンチャー投資が増えてきなかな、という印象がありました。それを裏付けたのが、JVCAのプレスリリースです。

JVCAがVC及びCVC会員向けにアンケートを行ったところ、「投資方針は今まで通り」と回答したVC/CVCは57.0%だったそうです。他方、「投資を増やす方針」と回答したVC/CVCは29.6%、「投資を減らす/大幅に減らす」と回答したVC/CVCは3.5%でした。

このパーセントだといまいちピンとこないですが、回答VC/CVC社数が142社(n=142)なので、42社程度のVC/CVCが今後ベンチャー投資を増やすと回答しているという事になります。

これをもう少しブレイクダウンしたアンケート結果もプレスされています。VC会員のうち34.5%が「投資を増やす方針」と回答しています。n=84なので、29社程度のVCが投資を増やす方針であると言えます。一方CVC会員の方は、22.4%が「投資を増やす方針」と回答しています。n=58なので、13社程度のCVCが投資を増やす方針であると言えます。VCもCVCも「投資を減らす/大幅に減らす」と回答した社数は3.4%~3.6%程度なので、いずれにしてもベンチャー企業への投資が増えていく、と考えられ、ベンチャー企業にとっては調達環境が改善していく、と言えると思います。

ただし、気を付けなければならないのは、投資を受けられるベンチャー企業が増える、という事に直結しないという事です。1社のベンチャー企業に複数のVC/CVCが投資をするのが当たり前なので、将来が有望だと思われるベンチャー企業は調達環境がこれまで以上に良くなり、バリュエーションも高くなると思われ、調達金額も多額になってくるのではないか、と考えられます。他方、そのような評価にならないベンチャー企業の資金調達は引き続き厳しい環境に置かれるのではないか、と思います。「勝ち組に乗っておきたい」というVC/CVC側の思いがこのような状況を発生させると思っていますし、リーマンショック後の状況も上述した感じでした。まぁ、高いバリュエーションで資金調達をしてしまうと、次のラウンドやIPO時に困ることにはなるのですが…次回ラウンド等の前までに確り業績を上げていかなければならない、という事ですね。

またもう一つポイントがあります。「投資を増やす方針」と回答したVC会員は34.5%、同じくCVC会員は22.4%で、12.1%の差があるという点です。CVCはファンドであることが少なく、事業会社の別枠予算扱いであることが多いです。つまり、CVC会員の方がVC会員よりベンチャー投資に慎重となっており、その想定される理由としては、事業会社の業績はまだ回復していない、もしくは将来を見通しにくい、という状況ではないかと思われます。資金調達をお考えのベンチャー企業の方はVCを中心に交渉をした方がよさそう、という事が言えますね。

東北大学主催、1/27開催のイベントについて(お礼)

2021年1月27日(水)、当社代表(小井口尚希)は東北大学主催のイベントにて、「元金融系ベンチャーキャピタリストから見た研究開発型ベンチャーのリアル」というタイトルで2時間ほど講義を行いました。

当イベントは完全zoom中継のみで行われ、参加者の方々の反応がその場ではわかり辛かったですが、下記のようなコメントをいただきました。

・とても整理されていてわかりやすかった。

・事前にベンチャーファイナンスを勉強していたが、今日の講義を受けてばらばらの知識が一つにつながった。

・資本政策の重要性がよくわかった。

・これ迄も多数のセミナー聞いてきましたが、大変、明解で、分かりやすかった。又、直接お話を聞く機会が有ればと思います。

・組織の担当者は、一度でなく、何度も聞いて欲しいです。

・今、必要なのは、どのステージに、どの組織が、どのような支援すべきか?その際、資金調達の切口で、より細かい階段で、サポートしていくには、小井口さんのような方の知識の啓蒙が必要と考えます。

参加していただいたみなさま、ありがとうございました。後日、東北大学のご担当の方から希望者向けに当日利用した資料をお送りすることになっています。ぜひご覧いただければと思いますし、ご質問があればそれをいただければと思います。

https://0127tusg-academic-startup.peatix.com/view

新しい株式施設取引所構想について

今日の日経新聞に、SBIと三井住友FGが来春あたりに株の私設取引所を新設予定、との記事がありました。ブロックチェーンの技術向上もあり、安全にスピーディーに株式取引ができる、ようです。

自社株式を上場(公開)させる場合、証券会社や監査法人、取引所のチェック/審査を受ける必要があります。記事ではそこまで言及されていませんでしたが、多分既存の取引所の審査を受けた会社の株式が売買できるマーケット、という意味あいなのかと思います。

このようなマーケットは既にSBI証券もやっているので、なんで三井住友FGと組んで新しい株式施設取引所を作る、というプレスを出したのかな、と不思議に思っていました。と、その時過去の記事を思い出しました。「ソフトバンクのビジョン・ファンド2号が個人マネーを呼び込むため、野村證券と協議を行っているのではないか」という観測記事です。ご承知の通り、ソフトバンクとSBI証券とは深い関係にあります。私はこの記事を書いた際、野村證券の富裕層顧客向けにソフトバンクのファンド商品を売る目的ではないか、と書きました。今回それと同じことが起こっているかもしれません。

SBI証券の私設取引所をたまに見ていますが、そんなに活発に動いている印象ではないです。なので今回三井住友FGと組み、三井住友FGが抱える多くの顧客をこの新市場に参加させ活発に取引させることで、手数料を稼ぎたい、という事なのではないか、と思いました。要は、(法人/個人問わず)資産運用したい優良顧客を抱え込むことによってより手数料収入を増やしたい、そのような市場での株式売買を斡旋したい証券会社からも手数料を取りたい、という事なのかと。

これはこれでビジネスとしては正しいと思いますし、古くからある証券会社にはなかった発想だと思います。

他方、売買する顧客側としてみると、新しいメリットはあまりないような気がします。取引量が昼間と比べ少ないとはいえ、既に同じようなマーケットはありますし、夜も売買できるというメリットも同じですし。東証で売買された株価と、新市場とで売買された株価に理論上差はないですし(アービトラージ)。この新市場が今後どのような特徴を打ち出していくのか、とても興味があります。

東北大学主催、1/27開催予定のイベントについて

2021年1月27日(水)、当社代表(小井口尚希)は東北大学主催のイベントにて、「元金融系ベンチャーキャピタリストから見た研究開発型ベンチャーのリアル」というタイトルで2時間ほど講義を行う予定です。

当イベントは東北大学のセミナールームからzoomで中継、一部のみ現地での参加、という予定でしたが、完全zoom中継のみ、に変更されました。

当社代表によるアドバイザーについて

当社代表が、株式会社山口フィナンシャルグループの子会社である株式会社 YMFG ZONEプラニングが主催する山口県内のスタートアップスを創出する事業である、『やまぐちミライベンチャー』の中間審査会において審査員を務め、アドバイスを行いました。『やまぐちミライベンチャー』に関しては下記リンクをご参照ください。

引き続き当社はスタートアップスの支援を続けてまいります。

当社代表によるセミナーに関して

当社代表が、経済産業省中国経済産業局主催のアクセラレーター育成プロジェクト『Peace Venture Accelerators』の第二回において、『純ベンチャーキャピタルについて知る』という内容でセミナーを行いました。アクセラレーター育成プロジェクトについてはリンク先をご覧ください。